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電力市場取引に欠かせない高精度な発電予測のポイントは”日射計の導入”

電力の市場取引において重要なのが「発電予測」だ。メテオコントロールジャパンの「ソーラーパワーフォーキャスト」なら、より精度の高い予測ができる。

再エネ電源の市場取引へ
複合分析で予測精度を向上

再生可能エネルギーの主力電源化には、FITに頼らず電力市場で競争に打ち勝って自立的な導入が進み、長期安定的な事業運営が確保されなければならない-ー。2019年、経済産業省の「FIT抜本的見直し」における提言だ。

FITでは、一般送配電会社が買取義務を負い、太陽光発電事業者は計画値に対する発電実績の差(インバランスリスク)を免除されてきたが、ポストFITでは他の主力電源と同様、事業者自ら市場で取引することが求められる。

気象によって常に変動する電力を、需給の同時同量制度に従って計画通りに供給するためには、正確な発電予測が不可欠だ。また、市場取引で収益を上げるには、発電を予測しながら、より高い価格で売電する必要がある。メテオコントロールジャパンの山時義孝社長によると、「ドイツでは、新設される100kW以上の発電事業者は、一般送配電会社ではなく卸取引市場かアグリゲーターに電力を販売することが既に義務付けられている」という。

日本でも、環境価値取引や再エネ電力の相対取引が始まっているが、今後は需給調整力のΔkWh価値を取引する需給調整市場、電力供給力としてkWh価値そのものを取引する容量市場も形成され、電力市場の多様化が進む。事業者や投資家は、発電資産から収益を上げる方法を自ら考えて取引しなければならない。そのためにも、正確な発電予測を基に、投資回収の計画を立てることが重要となる。

そこで活躍するのが、メテオコントロールジャパンが打ち出す「ソーラーパワーフォーキャスト」だ。

予測の方法は、①衛星による雲の動きの観察、②数値気象予報、③日射計で測定の3つだが、いずれも一長一短がある。例えば、①は直近数時間の予測は正確だが、太陽光発電所の実発電量情報がない。②は長期間の予測は正確だが、直近数時間の予測精度に制限がある。③は発電所の実発電量データは正確だが、気象変動による予測精度に制限がある。

同社は3つのデータを同時に測定・分析してデメリットを減らし、より正確な発電予測を可能にしている。本社のあるドイツでは、4つの一般送配電会社の全てに同社の発電予測サービスを提供しており、国内では唯一のサービスだ。

「これからの太陽光発電市場は、発電予測の精度を上げないと市場が成り立たない」と山時氏は語る。

太陽光発電事業者に
発電予測が求められる理由

市場への統合
固定価格買取制度(FIT)後の太陽光発電市場では、一般送配電事業者による電力の買取義務がなくなり、太陽光発電事業者が発電した電気を自ら市場で取引することが求められる。

インバランスの抑制
FITで免除されていた計画値同時同量の義務を負うため、発電事業者が天候に左右される発電量を正確に予測し、実需給断面のより近いタイミングで電力供給を計画する必要がある。

kWh価値の最大化
卸市場取引、相対取引、また今後の拡大が予想されるアグリゲーターを介した卸市場取引のいずれの市場でも、kWh価値をより高く取引するために将来の発電量を正確に予測することが有益だ。

3種のデータで予測する
「ソーラーパワーフォーキャスト」

1 衛星による雲の動きの観察

+ 次の数時間の正確な予測
- 太陽光発電所の実発電量情報が無い

2 数値気象予報

+ 長期間で正確な予測
- 次の数時間ごとの予測精度に制限がある

3 日射計で測定した発電量

+ 太陽光発電所の正確な実発電量データ
- 気象の変動による予測精度に制限がある

コンビネーションで予測精度UP!

発電量の予測精度を示すグラフ。グラフが低いほど発電量と予測量のギャップが低い。衛星観測(赤)、数値気象予測(青)に加えて日射計による実測データ(オレンジ)を導入することでショートタームでの予測精度が大幅に向上。メテオコントロールの複合予測(緑線)は常に他の予測より精度が高い。

 

問い合わせ

メテオコントロールジャパン株式会社
東京都渋谷区本町1-2-4 初台AIビル5F 
TEL:03-5990-5373


取材・文/大根田康介

RE JOURNAL vol.2(2019-20年冬号)より転載

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